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スピーチコンテスト07`KAI

  • 2007年3月13日 00:08

今年のスピーチコンテスト、今年はことわざを織り込むという課題でみなそれぞれが話してくれました。いいテーマだったようで、どのスピーチもなかなかの出来でした。
一位は、「一寸の虫にも五分の魂」を話してくれたタイのエカポンさん。タイは仏教の国ですが、虫や木にも命があり、大切にしなければならない、という母や僧侶に言われたことを紹介し、命の大切さを訴えるという内容です。これだけでは一般的な話しのようですが、彼のとても静かなけれども一言一言大切に話す語り口が、秘められた強い思いを感じさせ、まるで私たちの心に沁みるようないいスピーチでした。
二位は韓国の李恩貞さんで、タトルは「井から出た蛙」。高校時代、井の中の蛙のように小さい世界で完結していた自分が、教育実習に来た大学院生に出会って目が開き、大海を目指して大学進学を決意。そして大学に通ううち、知らず知らずのうちにまた大学という井の中にいた自分に気づき、そこで日本留学を決意したという話し。流暢な話しぶりに加え、内容的にも実体験に基づいた彼女の<二度目の気づき>は新鮮でした。
三位は崔 仁羽さんの「なせばなる」。来日直後は、ハンバーガー一つ買うのに普通の2倍以上の時間がかかったのが、今はもっと複雑なことができるようになった、と、言葉の壁を克服してきた経緯を、面白おかしく語ってくれました。

この他に、審査員特別賞として、金 榮俊さん(韓国)の「苦あれば楽あり」。土門恵美さん(エクアドル)の「愛は全て」。そして、クリス・マイヤーさん(米)の「行き先の分からない道」。最後に、校長特別賞が、ジェラルド・ムーロンさん(仏)「今日できることを明日にのばそう」に決定。

今回、上位はアジア勢が独占しましたが、これはうちとしては珍しいことです。アジア人の話しは、比較的日本人的には共感しやすいものが多く、スピーチスタイルも、定石を踏んでいるものが得点も得やすい場合が多いようです。作文も同様。けれども、そればかりじゃない面白さ、ひねりの利き具合なども面白い。最近さびしいのは、言ってみれば林家三平風の、よくわからないけどなんか可笑しい、という、ほとんどパフォーマンス芸に近いスピーチが見られなくなってきたこと。これは、おそらく、スピーチ会場を外に借りるようになって、クラス担当の講師たちの指導熱が高まったことも一因なのだろうか。。また、クラス選抜というのがかなり熾烈になってきた、ということも考えられます。
メッセージ性が低くてスピーチの意味があるかどうか、という議論とは別に、そうした自己表現の面白さというのも、バリエーションの一つとして容認できる懐の深さを持ち続けたい。高度な技能というのは、ある一定の枠組みがあってこそトレーニングされる一方、混沌の持つ奥行きの深さが、他にない底力を生み出すものではないかとも思う今日この頃です。

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