身元保証とグローバル化
- 2009年4月16日 09:11
- 日本社会
学生が進学をしたり、アルバイトをするというとき、身元保証を要求する大学、専門学校、事業所や店舗があります。外国人について、いったい、誰に保証せよというのでしょうか。
日本語学校は個人で留学したいという人からは、身元保証を取りません。親が経費を支弁するという場合は、送金証明書や誓約書をいただきますが、国別にコントロールする場合を除いて日本国内の保証人は取りません。全て学校が責任を取るという姿勢で引受けます。法務省からは身元保証を取られますが、学校が保証するという形をとります。
アパート契約でも、機関保証という考え方があり、学校長や留学生用の保証機関が保証します。
20年以上前、私が企業に就職した時、親以外の保証人の身元保証を取られました。あの頃ですら、前近代的な制度だと思って驚いたものです。なにしろ、成人である人間の保証を取らなければ就労させないなんて、どう考えても理屈に合いません。
1996年に、就学生受入れについての制度が大きく変わり、名目だけの身元保証が撤廃され、ビザの発給に関して学校の機関保証が認められるようになりました。これで大学等が進学時に身元保証等を要求することは無くなるだろうと喜んだところ、結局、多くの大学や専門学校は、「日本人にも取っている」という理由で、その制度を残しました。
グローバル化と官民挙げて騒ぐ割には、総論賛成各論反対のいい例がここにあります。
たかがアルバイトごときに、なにゆえ、身元保証等取るのでしょうか。採用責任という考え方はないのでしょうか。
先日、某タレントの30才の息子が大麻所持で逮捕されたと報道がありました。いつものように早速、有名タレントである親に責任を問うようなインタビューやら、「バカ親」とかいうそれこそバカな見出しをつけた週刊誌が出回りましたが、これも、実に異様です。常々、日本のマスコミの程度は低いと思っていましたが、こういうときには特にそう思います。大麻は、個人や教育の問題を大きく超えた社会問題であって、取り締まれない警察やネットの問題を指摘するべきであり、とっくに成人した息子の親に管理責任を問うべき問題ではありません。こういうマスコミの弱いものいじめみたいな態度は本当に不愉快です。
なぜ、30歳にもなって、親の責任が問われなければならないのか。そこに、いつまでもべたべたと保証を取る日本社会の気持ち悪さがあります。
これから、日本が鎖国を続けるならまだしも、先進国と自認し、外国人を入れるのだということを言っている国が、超過保護なシステムを残し、そのために割かれる無用かつ膨大な労力を容認し続けることには、大きく疑問を呈します。
保証人システムが、いやというほど多くの悲劇を生んでいるにもかかわらず、また保証売買などのブラックマーケットを生み出す元凶であるにもかかわらず、未だに変わらないこの国はなんなのか。
誰かに保証してもらえないと人も雇えないしお金も家も貸せない。だから、信用制度が大事というのなら、保証協会のような、個人保証ではない制度を作ったらいい。それを個人に求めるべきでないし、ニューカマーにチャンスがある国にしなければ、外国人を受入れて活性化させるなどというのは夢のまた夢で終わります。民主でも自民でも無所属でもどこでもいいので、ちゃんと考えてもらいたいと思います。
あ〜腹が立つ。